3月になったとたん、気温が少し上がり、来院される方々のコート類が明らかに薄手になっています。
私は、あまり洋服は詳しくありませんし、アップルの創始者スティーブジョブス氏のように、タートルネックとジーンズで、同じ色と種類を毎日変えて着るというスタイルに共感を覚えるタイプですが、職業柄入室するときの様子や服装の観察から診察が始まっています。気候に合わせた洋服をどのように着ているかは、社会的健康度のバロメーターなんです。
ところで、最近コミュニケーション障害(発達障害)のことがテレビなどで話題になっていますし、この診断を希望して来院する方たちも増えてきています。病的レベルではなく、ごく一般的に、コミュニケーションがうまくいってない環境のために不適応をおこす場合があります、言葉のキャッチボールといいますが、このキャッチボールが上手で相手が受け取りやすい球を球種、球速を選んで投げることができる人と、自分の投げたい球を相手のことを考えずに投げてしまい、相手が受け取れなかったり、場合によっては心がけがをすることがあります。言葉を投げかけるときに、相手の状況を観察する一呼吸があると、皆がキャッチボール上手ではないという自覚があると、社会的に健康度の高いコミュニケーションが可能になるかなと、時々考えます。